中国の成長率予想、7%下回る 金融危機後最低に
香港(CNNMoney) CNNMoneyがまとめたエコノミスト調査によると、中国の7~9月期の成長率予想は中央値で6.7%と、2009年の金融危機以来最低水準となった。今年上半期の成長率は7%だった。
中国政府による公式発表は19日。
2015年の年間予想は6.8%で、中国政府が目標として掲げる7%を下回る。来年はさらに減速が見込まれ、6.5%の予想となった。
中国経済の急激な減速の背景には、政府がインフラ整備から消費主導へと経済政策の軸足を移していることなどがある。
最近では中国株式が暴落し混乱が広がり、当局の対応が控えめだったこともエコノミストの予想を引き下げた。
英オックスフォード・エコノミクスのアナリスト、ルイス・クジス氏は、成長率が下がっているにもかかわらず政府が大規模な景気刺激策を講じていないと指摘。「政治家はそれが必要なほど経済の減速が深刻だとは捉えていない」との見方を示した。
今月は中国共産党の中央委員会第5回総会で2016年~20年の5カ年計画を発表する見通し。成長を促すためより積極的な介入に動くか注目が集まる。