ロシア人の海外渡航が激減 背景に通貨安やテロの脅威など

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モスクワにあるシェレメーチエヴォ国際空港で案内板を眺める利用者

モスクワにあるシェレメーチエヴォ国際空港で案内板を眺める利用者

ロンドン(CNNMoney) 外国を旅行するロシア人の数が今年、過去15年間で最大の減少となったことが明らかになった。

ロシアの観光業界団体RATAによれば、今年1~9月に外国旅行をしたロシア人の数は1000万人弱で、前年の同じ時期(1450万人強)と比べ約3分の1減少した。

第1の理由はテロ事件や外交的緊張から、ロシア人観光客が気持ちよく訪問できる国が減ったこと。2つ目はルーブル安で旅費が高くつくようになってしまったことだ。インフレにより可処分所得が減ったことも海外旅行離れの要因として挙げられる。

減少傾向は今後、さらに拍車がかかる可能性もある。

10月にエジプトのリゾート地を飛び立ったロシア旅客機がテロ組織により爆破された事件を受けて、ロシア政府はエジプト発着の航空便の運航を停止。国民には渡航の自粛を勧告した。

またトルコ軍によるロシア軍機撃墜事件を受けて、ロシア政府は国内の旅行代理店に対してトルコ向けのツアーの販売を禁止。トルコ発着のチャーター便の運航も併せて禁止した。

トルコとエジプトは、ともにロシアで非常に人気の高い旅行先だ。

なかでもトルコは過去13年間にわたり人気渡航先リストのトップに君臨し、今年1~9月だけで250万人が渡航していた。同じ時期にエジプトを訪問したロシア人の数は約150万人だった。

ロシアのプーチン大統領は国民に対し、休暇を国内で過ごすよう呼びかけている。

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