経済苦境続くブラジル、IMFは今年もマイナス成長を予測
ニューヨーク(CNNMoney) 南米最大の経済規模を誇るブラジルだが、経済的な苦境はしばらく続きそうだ。国際通貨基金(IMF)が明らかにした経済見通しでは、ブラジルの今年の経済成長は3.3%のマイナスとなる見込み。2015年の経済成長は3.8%のマイナスだった。ブラジルは1930年代以降で最長のリセッション(景気後退)に直面している。
当局の統計によれば、ブラジルの失業者数は約1200万人と1年前の880万人から増加した。8月の賃金も3%下落した。
ルセフ前大統領の弾劾(だんがい)を受けて、5月にテメル政権が誕生。市場に友好的なメンバーによる新チームでリセッションからの脱却を目指している。しかし、専門家からは改革の速度が残念だとの声も聞こえる。
ブラジルの世論調査機関によれば、テメル大統領の支持率は14%。汚職疑惑にからみ閣僚3人が辞任。テメル氏の退陣を求めるデモも行われている。