OPEC、8年ぶりの減産で合意 原油価格急騰
ニューヨーク(CNNMoney) 石油輸出国機構(OPEC)は28日、アルジェリアの首都アルジェで会合を開き、8年ぶりに産油量を減らすことで合意した。
この決定を受けて原油価格は5%以上急騰した。
原油は世界的な供給過剰でこの2年の間に価格が急落していたが、サウジアラビアをはじめとするOPEC加盟国はこれまで減産を拒んでいた。
今回の合意に基づき、OPEC加盟国の原油生産量は現在の日量3340万バレルから、3250万~3300万バレルに削減される見通し。最終合意内容に詳しいOPEC高官によると、筆頭産油国のサウジアラビアでは日量35万バレルの減産が見込まれる。ほかのOPEC加盟国も産油量を減らす見通しだが、現時点で詳細は明らかになっていない。
イラン、ナイジェリア、リビアの3カ国は減産の対象から除外される。イランは今年に入って経済制裁が解除され、リビアとナイジェリアはここ数カ月のテロ攻撃で石油施設の一部が破壊されていた。
原油価格は2014年半ばの時点で1バレル当たり100ドルにまで上昇していたが、世界的な供給過剰によって今年2月には26ドルにまで下落。原油の激しい値動きが原因で、今年初めの株式市場は急落した。
この数カ月で原油はやや値を戻し、現在は1バレル当たり47ドル付近で推移している。