トランプ氏の移民政策に抗議、飲食店など一斉休業へ 米
ニューヨーク(CNNMoney) 米全土で16日、トランプ大統領の移民政策に反対する抗議運動「移民のいない1日」が展開され、全米の飲食店や商店が閉店する。運動には米国社会への移民の貢献を印象付ける狙いもある。
抗議運動の情報は口コミやソーシャルメディアへの投稿を通じて広まった。「#ADayWithoutImmigrants」のハッシュタグでは賛同者に対し、仕事や学校を休んで商店は休業し、買い物もしないよう呼びかけている。フェイスブックのあるユーザーはトランプ大統領に対し、「私たちと私たちの貢献がなければこの国は麻痺(まひ)します」と訴えた。
影響は全土の主要業界に及ぶ見通しだ。特にレストラン業界は外国出身者が従業員の大多数を占める。
労働統計局の2015年の統計によれば、米国内の飲食店に勤務する従業員のうち移民は710万人を占め、米国生まれの510万人を上回る。調査会社ピュー・リサーチの調査では、2014年にこの業界で働いていた労働者のうち約110万人は不法就労者だった。レストラン業界の不法就労者への依存度は、建設業界に次いで2番目に高い。
首都ワシントンでは飲食店や書店、イベント会場を展開するバスボーイズ・アンド・ポエツなど数十社が抗議運動に賛同し、16日は店を閉めると宣言した。イラクからの移民のアナス・シャラル氏が設立した同社はレストラン6店を展開し、650人を雇用している。