銃規制の脅威は去った?、弾薬の売り上げが減少 米
ニューヨーク(CNNMoney) 昨年11月に行われた米大統領選以降、米市場での弾薬の売り上げが減少し、販売店やメーカーには逆風となっている。
アウトドア用品販売大手のカベラスが先ごろ発表した2017年1~3月期の四半期決算によれば、1年前と比べて既存店の売り上げは9%減少した。銃や弾薬の販売減などが影響したという。
オリン・コーポレーションも四半期決算で、銃弾の製造を行う「ウィンチェスター・アミュニション」部門の売り上げが11%減少したと明らかにした。
カベラスによれば、大統領選も含めた「いくつもの逆風」に直面しているという。銃規制が強化されるとの危機感が銃や銃弾の販売を押し上げたものの、トランプ大統領が誕生し、上下両院も共和党が過半数を押さえたため、こうした見方はなくなった。銃器メーカーの株価は大きく下落している。
オリンのフィッシャー最高経営責任者(CEO)によれば、店舗では、大統領選では違う結果が出ると予測していたために積み上げていた在庫について、削減を行っており、この影響は次の四半期にも及ぶ見通しだという。
カベラスは、2015年12月に米カリフォルニア州サンバーナーディーノで起きた銃乱射事件のときとは逆の事態となっていると指摘。16年1~3月は売り上げが急増しており、17年1~3月期にこうした売り上げと同等の数字を出すのは難しかったという。
2012年12月にコネティカット州のサンディフック小学校で銃乱射が起きた後も銃弾は飛ぶように売れた。ウォルマート・ストアーズは顧客に対し、銃弾は1日当たり3箱と制限を設けてもいた。