2017年の納入数、763機で過去最高 米ボーイング
シアトル(CNNMoney) 航空機メーカー世界大手の米ボーイングが2017年に納入した数は763機となり業界の新記録を樹立したことが10日までに分かった。これまでの記録は15年の同社が記録した762機だった。
ボーイングによれば、71の顧客から新たに912機の注文を受けた。そのうちの約82%が単通路機の737だったという。
数十年にわたる混乱をへて、15年から17年にかけて、航空会社は過去30年よりも多くの収入を得た。国際航空運送協会(IATA)の試算によれば、航空会社が昨年得た利益は約345億ドル(約3兆8700億円)。8年連続の黒字となるという。
比較的低水準な原油価格や、新機体購入のための資金調達の容易さなどが航空会社にとって追い風となっている。
ボーイングやライバルのエアバスの生産数は米同時多発テロが発生した2001年以降、堅調に伸びており、わずかに減少したのは世界的な金融危機の影響を受けた08年と10年だけだ。
ボーイングのマーケティング部門のバイスプレジデントによれば、業界内の競争や、より安価な旅行、全体的に健全な世界経済などにより、定員近くまで乗客を乗せた飛行機がかつてないほど多く飛んでいるという。同氏によれば、この傾向は18年も続く見通しだという
IATAの試算によれば、17年は40億人以上の人々が飛行機で移動した。これは07年と比較して66%超の増加だ。中国やインドといった国々での利用が急拡大していることが後押ししているという。