737NG型旅客機で亀裂発見、米ボーイングが報告
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は29日までに、米ボーイング社製の短距離用旅客機の737NG型機の一部で機体構造上の亀裂が見つかったとする同社からの連絡を受け、同型機の運用企業に点検を命じたと発表した。
737NG型機には737−700、737−800や737ー900が含まれる。同社は声明で、亀裂は少数の機材で発見されたと説明。航空会社が機材を運用中にこの亀裂に絡む問題が発生したとの報告はないとも述べた。
FAAは、亀裂は運航回数が非常に多い737NG型機の機体改善作業の際に判明したと指摘。その後の点検で、別の機材にも同様の問題が見つかったとした。
今後は同型機の運用企業に対し特定の点検作業の実施を促し、必要な修理を加えた上で把握出来た問題点などをFAAへ即座に報告するよう求めるとした。
CNN系列局KOMOによると、亀裂があったのは機体の胴体と翼の接合部分。この部分は亀裂なしに9万回以上の離着陸に耐えるよう設計されている。亀裂が発生した場合、深刻な事態につながる恐れがあるとも伝えた。
ボーイングは声明で、今回の亀裂の問題は同社の737MAX型機や737型を改造している米軍哨戒機「P−8ポセイドン」に影響を一切及ぼしていないと主張した。
ボーイングをめぐっては需要が高かった737MAXが海外で2度の墜落事故を起こし、FAAは全ての同型機の運航を停止させる措置を講じた。この墜落事故の原因解明では似通った問題点が指摘されてもいる。