映画「ジョーカー」公開目前、陸軍とLA市警が警戒 米
(CNN) 米国で来週から映画「ジョーカー」が上映開始となるのを前に、陸軍やロサンゼルス市警が警戒態勢を強化している。映画館チェーンの中には上映中の仮装を全面禁止する会社も出てきた。
ジョーカーは人気コミック「バットマン」を基にした2012年の映画「ダークナイト ライジング」の関連作品。コロラド州ではこの年、同映画の深夜上映中に銃乱射事件が発生し、12人が死亡、70人が負傷した。
今回の映画はバットマンの宿敵の台頭を描く内容で、その暗いテーマが乱射事件の記憶を呼び起こすことにつながっている。
ロサンゼルス市警は、初回上映中の映画館で警官の存在感を強化すると発表。CNNに寄せた声明で、ジョーカーのプレミア上映をめぐる市民の懸念は承知していると述べた。
また米陸軍は、CNNが入手した脅威情報に関するメモをオクラホマ州フォートシルの幹部らに送ったことを確認した。この脅威情報は一般の検索エンジンでは見つからない「ダークウェブ」内の議論で発見されたもので、封切り時に映画館を標的に犯行に及ぶ可能性に触れていた。
フォートシルの陸軍犯罪捜査司令部(CID)はこうした対応の理由について、「万一の事態に備え兵士や家族の安全を守る一助とするため」と説明した。現時点では特定の場所に対する具体的な脅威を示す情報は把握していないという。
一方、映画館チェーンのランドマーク・シアターズは、マスクや玩具の銃を対象にしていた禁止措置を拡大し、ジョーカー上映中のあらゆる仮装を禁じる方針を示した。