米テスラが「サイバートラック」披露、「割れない窓」にひび入る
(CNN Business) 米電気自動車(EV)大手「テスラ」は23日までに、市場でうわさされていたピックアップトラックの「サイバートラック」を発表した。従来の市販モデルとは異なる独自の流線型のデザインが注目を浴びた。
ロサンゼルス郊外のデザインスタジオで催された発表会で同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、車体外側には新たに開発された合金鋼を導入と指摘。自らが同じくCEOを務める宇宙開発企業「スペースX」のロケットにもこの材料が使用されているとした。
合金鋼の効果でサイバートラックは事実上、「防弾仕様」になっているとし、少なくとも9ミリ口径の短銃を含む小型の小火器の銃撃は防げると誇示した。
発表会では男性がハンマーで車体側面をたたく余興もあったが損傷は見られなかった。ただ、割れないはずとする金属ガラス製の窓に金属製ボールを投げ付けた際、ひび割れが生じる予想外の一幕もあった。マスク氏はこの展開に「突き抜けはしなかった」ときまり悪そうな言葉を発する場面もあった。
サイバートラックの価格は3万9900ドル(約430万円)から。最も高いのは「Tri Motor AWD」モデルの6万9900ドル。買い手が望めば7000ドルの追加費用で「自動走行」性能の導入も可能としている。
テスラによると、生産は2021年後半になる見通し。「Tri Motor AWD」の場合はその1年後になる。
米国市場では各メーカーがピックアップトラックのEV化にしのぎを削っており、サイバートラックも厳しい競争にさらされるとの指摘もある。