ボーイング777Xが初飛行、次世代の大型旅客機
ワシントン州エバレット(CNN) 米航空機大手ボーイングが、次世代の大型旅客機「777X」の初飛行を実施した。同機は世界最大の双発ジェットエンジン旅客機として知られる。相次ぐ墜落事故を受けて「737MAX」が運航停止となるなか、同社にとっては希望の光を見出すための機体となりそうだ。
悪条件のため先週2度にわたって延期されていた777Xの初飛行は25日朝、ボーイングの工場があるシアトル北郊のペインフィールドで行われた。離陸の瞬間、集まった従業員やジャーナリストらからは安堵(あんど)と興奮が入り混じった大きな歓声が上がった。
機体は高度1万4000フィート(約4300メートル)に到達し、3時間51分の飛行の後に着陸した。今後も試験飛行を繰り返し、商用化の承認に向けた1年半にわたる取り組みを続ける。
この日飛行した777Xの9型機は最大426人の乗客を乗せ、1万3500キロを飛行するように設計されている。航続距離は先代の機体から約354キロ増加。胴体の長さは約76.5メートルと、商用機で世界最長だ。
777Xの開発計画が立ち上がったのは、2013年11月にさかのぼる。25年近く前に運航を開始した777の後継機という位置づけだ。
当初は18年に初飛行が行われる予定だったが、エンジンのコンプレッサーの不具合などが主な要因となり延期。19年初め、次いで20年1月と、日程がずれ込んでいた。