米極右団体着用のポロシャツ、フレッド・ペリーが販売停止
ロンドン(CNN Business) 英アパレルメーカーのフレッド・ペリーは29日までに、特定のデザインのポロシャツについて、米国での販売を停止したことを明らかにした。同国の極右グループのメンバーが着用するようになったことが理由だとしている。
フレッド・ペリーは先週、声明を発表し、黒地に黄色のラインをあしらった同社のロゴ入りポロシャツについて、米国での販売を1年前に停止したと述べた。極右グループ「プラウド・ボーイズ」のメンバーが好んで着るようになったためだという。
声明によると、当該のポロシャツは北米において新たな、本来のものと極めて異なる意味を帯びるようになった。これはプラウド・ボーイズとのつながりから生じた結果であり、ブランド側としてはこれを全力で終わらせなければならないとしている。
フレッド・ペリーは、「グループとの関係が終了したと納得するまで」、米国とカナダではポロシャツ販売を再開しないと述べた。
プラウド・ボーイズは、人種差別などに反対する団体「南部貧困法律センター(SPLC)」から、ヘイト(憎悪)をあおる集団に指定されている。
プラウド・ボーイズの創設は2016年。SPLCによれば、反イスラム教や女性嫌悪の言説を唱える活動で知られているという。創設者のギャビン・マッキネス氏は、ヘイト集団と指定されたことに対しSPLCを提訴している。
フレッド・ペリーは、「プラウド・ボーイズを支持してはおらず、いかなる関係も結んでいない」と強調。同団体が自社のポロシャツを採用していることには「非常にいら立っている」と付け加えた。
同社資料によると、2019年の製品売り上げの7割は欧州市場が占めた。