高級店からスーパーまで、全米で窓に板張り 選挙時の暴力懸念
(CNN) 3日の米大統領選に関連した暴力的なデモに備え、全米各地の小売店が窓の板張りなど警戒態勢を強化している。
宝飾品大手のティファニー、高級百貨店サックス・フィフス・アベニュー、ドラッグストアのCVS、ディスカウントストア大手ターゲット、百貨店最大手メーシーズなどのチェーンはいずれも、一部の店舗で窓を板張りにしている。
ティファニーの報道担当者は「店舗の営業は可能な限り続けるが、念のため主要都市の一部店舗で窓に防護板を設ける」と述べた。
米国では今年、ミネソタ州の黒人男性が死亡した事件をきっかけに広がった抗議デモで、各地の店舗などが襲われた。
CVSは過去の暴動で被害を受けた地域の店舗を対象に、板張りの対策を進めているという。
小売店に地元業者を紹介するサイト「サービスチャンネル」によると、カリフォルニア、ニューヨーク、イリノイ各州を中心に全米で先月27日以降、計750店舗から板張りの発注があった。費用は124~3万1000ドル(約1万3000~325万円)と、店舗の規模によって幅があるという。
小売業界団体によると、安全対策を互いに共有したり、リスクの見通しについて警察に相談したりしている業者も多い。臨時の警備員を雇い、照明を追加し、カートが略奪に使われないよう縛り付けるなどの対応もみられる。
ニューヨークのタイムズスクエアやロサンゼルスのロデオドライブなど、有名商店街は特に警戒を強めている。ロデオドライブは4日夜まで通行止めとなっている。