IEA、脱炭素で工程表発表 化石燃料開発を停止

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エクソンモービルが運営するカリフォルニア州サンタバーバラ沖の石油プラットフォーム/Shutterstock

エクソンモービルが運営するカリフォルニア州サンタバーバラ沖の石油プラットフォーム/Shutterstock

ロンドン(CNN Business) 国際エネルギー機関(IEA)は18日、気候変動対策として2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするための工程表を発表した。気候災害を阻止するには今すぐに油田やガス田の開発を停止する必要があるとしている。

工程表では、新たな化石燃料供給プロジェクトに対する投資を即座に停止する必要があるとしているほか、新たな石炭火力発電所も認可すべきでないとしている。

今回の提言は、地球温暖化対策の国際的なルール「パリ協定」が目標としている産業革命からの気温の上昇を1.5度以内に抑えることを実現するための詳細な戦略の一部だ。

IEAが発表した工程表には以下のような目標が掲げられている。

「石油とガスの新規プロジェクトの即時停止」「化石燃料ボイラーの新規販売停止を2025年から開始」「2030年までに自動車販売に占める電気自動車の割合を60%以上に」「2035年までに内燃機関車の新車販売を停止」「2040年までに世界の電力セクターで実質ゼロを達成」「2050年までに太陽光と風力による発電を70%に」

IEAはこうした取り組みで大きな経済的な利益が得られるとしている。国際社会が工程表にそって行動した場合、年間のエネルギー分野への投資は2030年までに5兆ドルと、ここ数年の2兆3000億ドル規模から急増する。これは世界的の経済成長を0.4パーセントポイント押し上げることにつながるという。

一部のエネルギー企業は、事業に占める石油やガスの割合が小さくなる将来に向けた備えを行っている。英蘭系のロイヤル・ダッチ・シェルや英BPはそうした方向へと向かっている。BPは、石油需要が2019年にピークに達した可能性があるとの見方さえ示していた。

一方、米国のエネルギー企業は後れを取っている。新型コロナウイルス感染症の流行で需要が落ち込んだ後でも、米エクソンモービルは2025年まで設備投資や石油・ガス開発に毎年最大250億ドルを投じると述べていた。

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