米テスラ、中国での自動車販売が急減
ニューヨーク(CNN Business) 米電気自動車(EV)メーカー、テスラの中国市場での販売が大きく落ち込んだことがわかった。中国乗用車協会(CPCA)の発表で明らかになった。今回の発表は、テスラが世界最大の自動車市場である中国で支持を失いつつあることを示唆している。
CPCAによれば、7月に中国で販売されたテスラ車の数は8621台と前月比で約70%の減少だった。しかし、テスラの上海工場で製造された車両の輸出台数は2万4347台と6月の5017台から大きく増えた。全体でみると中国で製造されたテスラ車の販売台数は1%未満の減少だった。
テスラを批判する人々は、中国の消費者に対する販売の減少は、テスラが中国で直面している深刻さを増す問題のもう一つの兆候だと指摘する。テスラは中国のEVメーカーとの競争が激しくなっているほか、上海で製造された車両の事実上の全車両のリコールといった悪い評判も出てきている。上海モーターショーでは低品質について抗議を受けたほか、中国当局からさまざまな安全上の懸念について指摘されている。
テスラを批判しているアナリストのゴードン・ジョンソン氏によれば、中国での7月のEV市場に占めるテスラの割合は3.9%にとどまり、6月の12.6%から減少した。ジョンソン氏は、市場シェアの落ち込みが示すように、テスラは激しさを増す中国の新興EV企業との競争に直面していると指摘した。
ジョンソン氏によれば、中国での需要と比べて製造能力が大きすぎるようであり、将来的な価格の引き下げや利益の縮小につながる可能性があるという。