バイデン氏の電動車販売目標、30年までの達成はさほど難しくない

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バイデン氏が掲げる米国での電動車の販売目標。現状は達成に向けた追い風も吹いている/Drew Angerer/Getty Images

バイデン氏が掲げる米国での電動車の販売目標。現状は達成に向けた追い風も吹いている/Drew Angerer/Getty Images

(CNN) バイデン米大統領はこのほど、米自動車業界に電動車の販売拡大を促すことを狙う合意を発表した。目標の一つとして、米国で販売される自動車の40~50%を電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、水素自動車にする「共通の意欲」を盛り込んでいる。

一部の専門家からは、達成は困難との指摘も上がるが、実は見かけほど難しい目標ではない。英調査会社IHSマークイットによると、米国で今年見込まれる全自動車販売台数のうち、完全なEVとPHVの両方を含むバッテリー車の割合は4.3%に過ぎない。

だが、米ゼネラル・モーターズ(GM)は数カ月前、2035年までにEVや水素自動車を含む「ゼロエミッション車」のみを販売する目標を発表。このため、バイデン政権が目標とする30年までには、同社の販売台数の40%は排ガスを出さないモデルになっていることが期待できそうだ。

ダッジやクライスラー、ジープを傘下に持つ欧州ステランティスも先日、バイデン政権の目標より大幅に前となる25年末までに、米国内販売台数の40%をEVかPHVにする計画を発表した。米フォードもすでに、世界で販売する車の40%を30年までに電動車にすると発表している。

自動車メーカーがこうした目標を設定する背景にはいくつも理由がある。まず、米国以外の地域ではすでに規制の変更が進んでおり、欧州では35年までに内燃機関車を禁止する計画がある。また、米電気自動車大手テスラの人気の高まりが示すように、消費者の嗜好(しこう)も変化が進んでいると、調査会社エドマンズの産業アナリストであるジェシカ・カルドウェル氏は指摘する。

「誰だって進歩に抵抗する守旧派や恐竜とは見なされたくない」(カルドウェル氏)

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