豪政府、石炭産業は「2030年以降も」継続 国連の警告に異議
オーストラリアは世界第2位の石炭輸出国。欧州委員会の集計によると、同国国民1人当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は年間17トンで、世界平均の5トン未満を大きく上回る。
フィッチ・ソリューションズは、世界での新規の石炭開発計画176件のうち、79件をオーストラリアが占めていると試算する。
一方、国連の気候変動問題担当特別顧問を務めるセルウィン・ハート氏は6日、オーストラリア国立大学で行われたフォーラムでビデオ演説を行い、世界を挙げて急速に石炭産業を縮小しなければ、気候変動がオーストラリア経済に大損害をもたらすと警告。沿岸地域に人口が集中している国情にも触れ、農業、観光業、サービス業、建設業に至る各領域に悪影響が及ぶとの見解を示した。
また企業や投資家もますます石炭を避け、より安価に普及しつつある再生可能エネルギーの方を好むようになっていると付け加えた。