上海行きのデルタ便が引き返す 中国側の清掃の新規定に「対応不可能」
ニューヨーク(CNN Business) 今月21日に米シアトルから中国の上海に向かっていた米デルタ航空の旅客機が、到着後の機内清掃に関する新規定に対応できないとの理由から、途中で引き返していたことが分かった。
デルタ航空の報道担当者はこの件について、上海の空港で新たな規定に従えば地上滞在時間が大幅に延びることになり、同社の運用上、対応することはできないと説明した。
新規定の詳細は明らかでない。米紙ニューヨーク・タイムズが中国メディアの報道として伝えたところによると、この便の乗客で、新型コロナウイルスの検査結果や米国のビザ(査証)が期限切れになったケースもあるという。
一方、在米中国大使館は、同機が中国側による入国拒否で引き返したとの報道は事実に反すると強調。同様の問題が再発しないよう、航空各社と連絡を取り合っていると述べた。
中国は来年2月に北京冬季五輪を控え、新型コロナに対する「ゼロ寛容」政策の徹底を図っている。同国中部の古都、西安では今月、市中感染による発症者が810人と、2年近く前に武漢で感染拡大が始まって以来の流行が報告され、ロックダウン(都市封鎖)措置が導入された。