ヤギの声やおなら音でテスラ車リコール、マスク氏「ファン警察」に不満
ニューヨーク(CNN Business) 米電気自動車(EV)大手テスラが米国で50万台あまりのリコール(回収・無償修理)を発表した。原因は、ヤギの鳴き声やおならの音を車外に流せる「ブームボックス」という機能だった。
ブームボックスは2020年に導入された機能で、車の走行中に、前もって用意されたサウンドや自分で設定したサウンドを車外のスピーカーから再生できる。
米高速道路交通安全局(NHTSA)はこの機能について、EVに義務付けられている通報音が歩行者に聞こえにくくなり、衝突事故のリスクが増大する可能性があるとしていた。EVはエンジン搭載の車に比べて音が静かなことから、歩行者に接近を知らせる通報音が全てのEVやハイブリッド車に対して義務付けられている。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は今回のリコールに対し、楽しみを取り締まる「ファン警察」のせいだとツイッターで不満をぶつけた。
テスラのリコールはこの2週間で4回目。今回は57万8607台が対象となる。同社はファームウェアの更新を通じ、ドライブ、ニュートラル、リバースの各モードでブームボックス機能を無効にする予定。
対象となるのは2020~22年のモデルS、モデルX、モデルYおよび2017~22年のモデル3の一部。苦情は21年1月に申し立てられ、同社が検証を行っていた。