ホンダ、ＥＶ開発に５兆円投資　２０３０年までに３０車種

香港（ＣＮＮ Ｂｕｓｉｎｅｓｓ） ホンダは１２日、電気自動車（ＥＶ）の開発に今後１０年で約５兆円を投資すると明らかにした。２０３０年までに新たにＥＶで３０車種を展開するなどラインアップを強化するほか、ソフトウェアや研究開発にも投資する。

３０車種にはスポーツ用多目的車（ＳＵＶ）や小型車も含まれる。ＥＶの生産台数は年間２００万台超を計画している。

ホンダは特に「全固体電池」と呼ばれる電池の開発に目を向けている。全固体電池は、ＥＶの動力源として伝統的に使われているリチウムイオン電池よりも、軽量で、充電も早く、移動範囲を広げることを目的とした動力源だ。

ホンダは全固体電池の開発に４３０億円を投じ、２０年代後半には市場に投入することを目指している。

ホンダはそれまでは引き続きリチウムイオン電池を活用し、外部のパートナーからリチウムイオン電池を調達する。

ホンダは北米では、米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）から電池を入手することで合意した。しかし、電池の生産に向けて他の企業と合弁会社を設立する考えも排除していない。中国では寧徳時代新能源科技（ＣＡＴＬ）から電池を調達するという。

ホンダのＥＶ市場への参入は多くの競合他社の後を追った形だ。独フォルクスワーゲン（ＶＷ）やトヨタなどのライバルはこの数年、大規模なＥＶへの投資を明らかにしていた。一方、ホンダは一部競合と違い、引き続きハイブリッド車にも注力する。