世界最大の石油商社、ロシア産原油の購入停止へ

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キプロスにあるビトルの合弁会社の燃料貯蔵タンク群/Andrew Caballero-Reynolds/Bloomberg/Getty Images

キプロスにあるビトルの合弁会社の燃料貯蔵タンク群/Andrew Caballero-Reynolds/Bloomberg/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 世界最大の独立系石油商社「ビトル・グループ」は年内にロシア産原油や製品の取引を停止する。事情に詳しい情報筋が明らかにした。

ビトル・グループはエネルギーやコモディティー(商品)を扱うオランダの商社。情報筋によると、新規取引も行わない方針だという。

この件については米ブルームバーグ通信が先に報じていた。ビトルはブルームバーグの記事は正確だと確認したものの、それ以上のコメントは控えた。

ロシアが2月にウクライナに侵攻して以来、米国や英国、カナダ、オーストラリアはロシア産石油の禁止に動いている。

英シェルや仏トタルエナジーズ、フィランドのネステなどの大手企業も、すでにロシア産原油の購入を停止したか、今年末までに停止する方針を表明。銀行や商社、海運会社、保険会社の間で欧米の制裁違反を避けようとする動きが広がり、事実上の禁輸状態になっている。

ロシア産石油を敬遠する買い手の増加に伴い、指標となるウラル原油は世界市場でかつてない割引価格で取引されており、ブレント原油との価格差は1バレルあたり34ドル(約4000円)に広がった。

各国経済が新型コロナウイルス対策の封鎖措置から再開し、世界の石油需要が回復したのを受け、ビトルの昨年の売り上げはほぼ倍増となる2790億ドルに拡大した。公式サイトによると、原油やその他の製品の取引量は昨年、1日あたり760万バレルに上っていた。

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