OPECプラス、10月からの減産で合意 石油価格急落受け
ロンドン(CNN Business) 有力産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスは5日、10月の原油生産量を現行の目標から1日当たり10万バレル減らすことで合意した。世界経済の減速が需要を直撃するとにらんでの措置とみられる。
ロシアを含むOPECプラスは、9月に関して原油を日量10万バレル増産することで合意していた。これは世界の需要のおよそ0.1%に相当する量。当時米国をはじめとする主要な石油消費国は、エネルギー価格の高騰とインフレに歯止めをかける対策を講じるよう、OPECプラスに強い圧力をかけていた。
OPECプラス側は9月の増産合意でこれに応じたものの、世界の原油価格は6月初め以降20%以上下落。米国では先週だけで7%値下がりした。生産国は中国、米国、欧州での急速な景気後退が石油需要を押し下げるリスクに注目している。
8月の月報でOPECは、加盟国産の原油に対する世界需要の推計について2022年、23年ともに1日当たり30万バレルずつ下方修正していた。