51年前に行方不明になった10代少女、遺体から身元判明 米ペンシルベニア州
(CNN) 米ペンシルベニア州当局は25日までに、同州ヨークで1973年に行方不明になった10代の少女の遺体の身元が判明したと明らかにした。家系図調査とDNA分析によって身元が特定された。
州警察によると、2人の猟区管理官が73年10月10日、ユニオンの森林地帯でプラスチック製の防水シートとやぶの下にあった遺体を発見した。遺体は腐敗しており、当時の捜査官は身元を特定できなかったが、茶色か金髪の長い髪をした白人女性だと記録していた。死因は不明とされた。
捜査官は半世紀以上経ってDNA分析と存命の親族への聞き取り調査を行い、遺体が73年の学期初めから行方不明になっていたヨーク在住のルース・エリザベス・ブレネマンさん(当時14)のものであると特定した。
この事案は2016年まで未解決だったが、警察は墓地から遺体を掘り起こし、ブレネマンさんのDNAを入手。この前には何年にもわたり、少女の容姿を再現した胸像2体を作成するなどしていたが、身元の特定には至っていなかった。
遺体は地元の病院に運ばれ、検査された。さらにそこから数年がたち、系図技術の進歩に伴い、先月になって遺体がルースさんのものであると特定された。
1958年11月26日生まれのルースさんは、学校へと出発し、二度と家に戻ることはなかった。実際に学校に着いたのか、もしくは学校までどの程度近づいていたのかは現在も調査中。行方不明になってから数カ月後、ルースさんの遺体は地元から80キロほど北のユニオンで発見されたという。ルースさんの死亡記録はなく、行方不明届けが出されたかどうかも不明。
系図調査の一環として、捜査官は家族に聞き取り調査を行い、過去の報道記事を調べ、裁判所の文書を精査した。
この事案は、DNAの証拠と従来の系図を組み合わせて人々の生物学的なつながりを見つける遺伝子系図調査が、未解決事件を解決し、数十年前に発見された遺体の身元を特定するのにどのように役立っているかを示す新たな例だ。
ルースさんがどのようにして亡くなったのかは不明。ペンシルベニア州警察はルースさんの死に関する捜査を続け、ルースさんの最後の行動を突き止めようとしている。
警察は21日、ルースさんの死には「ある程度の疑い」があるものの、殺人かどうかの判断は保留中だと述べた。22日にはこの事案に関する情報提供者に5000ドル(約77万円)の報奨金を出すと発表している。