年金改革めぐり2度目の大規模スト、パリがまひ状態に フランス
パリ/ロンドン(CNN) フランス政府が計画している退職年齢の引き上げをめぐって1月31日、主要都市で大規模ストが展開され、学校や公共交通機関に大きな混乱が生じた。大規模ストは19日に続き、1月に入って2度目。
ストは組合や野党が呼びかけたもので、前回19日には100万人以上が参加した。この時は公共交通機関がストップし、エッフェル塔も入場できなくなった。
教員組合のFSUによると、首都パリでは31日、教員の60%がストに参加して市内の学校100校あまりが休校となる見通し。
ジェラルド・ダルマナン内相は、パリ市内に警官4000人を配備して、重大な事案を引き起こすことなくストが行われるよう徹底させるとした。
パリ交通公団(RATP)は、地下鉄や郊外列車の運行に大規模な混乱が生じると予想した。
エールフランスは短距離便の10%を欠航とする一方で、長距離便の運航にストの影響は出ないとしている。パリと英ロンドンを結ぶユーロスターは数本の運行を停止した。
同国最大の労組同盟、フランス労働総同盟(CGT)は31日、全土で248の抗議運動が予定されているとCNN提携局BFM―TVに語った。
政府が計画している年金改革では、年金の受給開始年齢を段階的に62歳から64歳に引き上げる。エリザベット・ボルヌ首相は29日、テレビ局の取材に対し、退職年齢の引き上げに「交渉の余地はない」と強調した。