中国初の国産旅客機「C919」就航、ボーイングやエアバスに対抗
(CNN) 中国初の大型国産ジェット旅客機「C919」を使った商用便の運航が28日から始まった。中国国営新華社通信が伝えた。
C919を使った中国東方航空のMU9191便は現地時間の午前10時32分に上海を出発。午後0時31分に北京首都国際空港に着陸すると、歓迎の放水アーチで出迎えられた。
同機の就航は、中国政府の「中国製造2025」戦略にとって重要な節目とみなされる。同戦略は国内製造に力を入れ、外国製の航空機などへの依存を減らすことを目標に掲げる。
C919の航続距離は最大5555キロ。同機は航空機の世界大手エアバスが製造するA320型機や、ボーイングのB737型機と直接的に競合する。A320、B737とも各国の国内便や地域国際便に広く使われている。
中国商用飛機(COMAC)が中国で建造したC919は2022年12月に中国東方航空に納入され、一連のテスト飛行が重ねられてきた。
座席は1本の通路をはさんで164席。ビジネスクラスとエコノミークラスで構成される。
上海政府が22年にまとめた報告書によると、同年末の時点で32の顧客が計1035機を発注している。
同機は機首、胴体、外翼、垂直安定板、水平安定板など主な部品の多くをCOMACが設計した。
ただし欧米の企業の力を借りた部品もある。エンジンは米ゼネラル・エレクトリックとフランスのハイテク複合企業体サフランの合弁会社CFMインターナショナルが開発した「LEAP―1C」を採用した。