中国経済に新たな打撃、7月の輸出は14%減
香港(CNN) 中国の7月の輸出は、世界の需要の減退を背景に過去3年以上で最大の落ち込みを記録した。政府は一段の圧力の下、経済の再活性化に向けた方途を探る必要に迫られている。
中国税関総署が8日発表した7月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比で14.5%減少した。これは2020年3月以降で最大の下落幅となる。当時は新型コロナウイルスの第1波が貿易と生産に打撃を与えていた。
中国の輸出が減少するのは3カ月連続。
調査会社キャピタル・エコノミクスのアナリストによると、大幅な減少は昨年7月の高い数字と低い価格とを反映している。季節性の影響と輸出価格の変動を説明した後、アナリストらは7月の輸出量について前月比では0.9%しか減少していないと推計した。
しかし輸出は向こう数カ月で一段と落ち込むことが予想されるという。世界的な製品の需要はパンデミック(世界的大流行)によるひずみの緩和に伴い低下。一方で金融引き締めは消費者支出を圧迫している。
「先進国の消費者支出の短期的な見通しは、依然として厳しい。多くの国がまだリセッション(景気後退)のリスクを抱えているからだ。たとえ軽微なものであっても、今年にかけてそうしたリスクは存在する」と、アナリストらは述べた。
今年1~7月の中国の輸出は前年同期比で5%落ち込んだ。とりわけ最大の貿易相手国である米国への輸出は、13%減少した。