ハワイ電力会社、午後の火災では「送電線が原因」の説を認めず

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電線で作業する作業員=13日、米ラハイナ/Rick Bowmer/AP

電線で作業する作業員=13日、米ラハイナ/Rick Bowmer/AP

(CNN) 米ハワイ州マウイ島の大規模な山火事をめぐる訴訟で、地元電力会社「ハワイアン・エレクトリック・カンパニー」(HECO)は27日、強風で切れた送電線が出火原因だったとの説について、発生当日の早朝に起きた火災については認める一方、甚大な被害をもたらした同日午後の火災については、数時間前から送電を停止していたと主張した。

火災では島西部の町ラハイナが壊滅状態となった。マウイ郡当局は、同社が強風警報下で送電を続けたために火災が起きたとして、24日に訴えを起こした。

HECOは27日の記者会見で、8日午前6時30分ごろに送電線が切れて落ちた場面のビデオに言及。そのうえで、この火災は午前9時までに完全に鎮火したと指摘した。

同日午後にHECOのチームが現場で復旧作業に当たった時も煙や残り火はみられず、ラハイナ地区への送電は停止していた。

午後3時前にチームのメンバーが、現場近くの小規模な火災に気付いて緊急通報した。消防隊が出動したが間に合わず、火はラハイナ市街へ燃え広がった。送電はその6時間以上前から止めたままだったという。

原告側の弁護士は28日、CNNへの声明で、HECOは午後の出火原因について、主張を裏付ける証拠を提示するべきだと述べた。

HECOのキムラ社長兼最高経営責任者(CEO)は、郡当局が独自調査の完了前に訴訟を起こしたのは無責任だとして、「驚きと失望」を表明した。

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