英ロールスロイス、2500人の雇用削減へ 業績不振の打開目指す
(CNN) 航空機エンジン製造の英ロールスロイスは17日、全世界で最大2500人の雇用を削減する方針を明らかにした。事業を合理化し、数年にわたる業績不振を打開するための取り組みとみられる。
英国を代表する技術系企業で米ボーイングや欧州エアバスにエンジンを提供するロールスロイスによれば、今回の削減はより広範な戦略的事業見直しの一環。「重複業務の排除と費用効果の実現」を念頭に置いているという。
当該の事業再編は、世界全体の従業員4万2000人の6%前後に相当する2000~2500人の削減につながる見通し。
同社のトゥファン・アーギンビルギッチ最高経営責任者(CEO)は声明で、「未来に適合したロールスロイスを作り上げている」とし、組織として合理性と効率性が高まることになると述べた。それにより顧客や提携業者、株主への義務が果たされるという。
同社は航空需要が崩壊した新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の時期にも、9000人以上の雇用削減を実施。その前の2018年には、4600人の雇用縮小によりコスト削減を図る計画も発表した。
アーギンビルギッチ氏は今年1月のCEO就任後に行った従業員向けの発言で、同社の事業に対する強い危機感を表明。競合企業に後れを取り、株主に対する企業の価値が失われた状況だとの認識を示していた。