ボーイング製737MAX9、FAAが運航再開に向けた手続きを承認
ニューヨーク(CNN) 米連邦航空局(FAA)は24日、機体の不具合で運航停止となっているボーイング製737MAX9型機171機について、一連の点検基準を最終的に承認した。基準に従えば、運航への復帰も可能になる。ただボーイングに対しては、安全上の問題に絡む新たな調査も実施するとしている。
アラスカ航空が運航する737MAX9型機は今月上旬、米オレゴン州の空港を離陸した直後に胴体側面のドアプラグが吹き飛ぶ事故を起こし、緊急着陸を強いられた。FAAは24日の発表の冒頭で、こうした事故を絶対に繰り返してはならないと強調。ボーイングに対する安全調査が継続する間は、737MAXシリーズの生産拡大を一切許可しない方針を示した。
一方で既存の機体の運航再開は認めるとした。アラスカ航空やユナイテッド航空をはじめとする航空会社は、運航停止のために1日当たり数百便のキャンセルを余儀なくされている。
運航停止中の171機は点検が義務づけられる。対象項目はボルト類の他、アラスカ航空の機体から吹き飛んだドアプラグの取り付け具合などが含まれる。手順では各部の締め付けの他、関連部材数十点についても詳細な点検を行うとしている。
機体を点検し、運航再開に至るまでどのくらいの期間がかかるのかは不明。今週、ユナイテッド航空は今月いっぱい運航停止が継続するとの見通しを明らかにしていた。
FAAのウィテカー長官は、品質管理の問題で納得できる状況にならない限り、ボーイングからの737MAXシリーズ生産拡大要請には一切応じないと警告。MAX9型機の運航再開に向けて道筋を示したとはいえ、それによってボーイングが従来通りの業務に戻れるわけではないと念を押した。