テスラ株12%下落、時価総額11.8兆円消失 低調な決算受け

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テスラの電気自動車=2022年10月、中国・上海/Qilai Shen/Bloomberg/Getty Images

テスラの電気自動車=2022年10月、中国・上海/Qilai Shen/Bloomberg/Getty Images

ロンドン(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラの株価は25日の取引で12.13%下落し、時価総額にして約800億ドル(約11兆8000億円)が吹き飛んだ。テスラは前日、EV販売の減速や中国の競合他社の脅威について警鐘を鳴らしていた。

テスラは24日の決算発表で、同社が「次世代」車両の開発を続ける中、今年の販売の伸びは昨年に比べ「著しく低下する可能性がある」と説明した。次世代車両は低価格モデルになるとみられる。

昨年の納車台数については前年比38%と大幅増を報告したが、テスラの以前の目標では数年平均で年50%の伸びを見込んでいた。

テスラの昨年10~12月期の決算も期待外れだった。調整後の1株利益は前年比40%減に落ち込み、売上高も3%増の250億ドル超と市場予想を下回った。

アナリストの業績予想を下回るのは2四半期連続。それ以前は21年初めから予想を上回る好業績が続いていた。

テスラ株は23年に2倍になったが、こうした値上がりは1年の前半に記録したものだ。24年の株価は低調なスタートとなり、24日の決算発表までに16%下落した。現在は昨年4月以来最も低い水準で取引されている。

テスラの四半期決算では利益が圧迫されている状況も明らかになった。営業利益率は前年同期比ほぼ半減となる8.2%に低下。新型ピックアップトラック「サイバートラック」の生産に関係するコスト増加が一因となった。

中国の競合他社との競争が激しさを増す中、テスラはここ1年以上にわたって値下げを行っている。

中国のBYDは昨年10~12月、販売台数で初めてテスラを上回った。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は24日、アナリストとの電話会見でBYDを「世界で最も競争力のある自動車会社」と評し、「中国国外で大きな成功を収めるだろう」との見方を示した。

さらに「率直に言うと、貿易障壁がなければ、BYDは世界の大半の自動車会社を圧倒すると思う」と警鐘を鳴らした。

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