ステランティスCEOが退任、取締役と意見の相違
(CNN) 自動車世界大手の欧州ステランティスは1日、カルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。タバレス氏をめぐっては、取締役会との意見の相違や、販売の落ち込み、退任を求める声など、課題が山積していた。
ステランティス幹部は声明で、タバレス氏と取締役会との間には「見解の相違」があり、このことが辞任につながったと述べた。
タバレス氏はポルトガル出身の実業家。世界4位の自動車会社であるステランティスの誕生につながった、フランスのグループPSAと、欧米のフィアット・クライスラー・オートモービルズの合併で中心的な役割を担った。ステランティスは、「クライスラー」「ジープ」「フィアット」「プジョー」などのブランドを傘下に持つ。ステランティスは先に、タバレス氏が2026年初頭に任期を終えて退任すると発表していた。
ステランティスによれば、現在後任探しが進められており、25年前半までに後任を決定するという。
ステランティスをめぐっては、北米での乗用車やトラックの価格が急騰したことで販売が落ち込み、従来の顧客から失望の声が出ていた。
今年1~6月期の世界の販売台数は10%の減少。7~9月期も20%減少した。米国市場での販売は今年1~9月に17%減少した。専門家によれば、ジープやクライスラーなどの平均価格がこうしたブランドの中核の顧客にとって高くなりすぎているという。