英ピザ店、パイナップルの具材は1万9000円 論争に一石

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英イングランド・ノリッジの「ルパ・ピザ」の料理長、クイン・ジアノラン氏(中央)ら/Denise Bradley/Norwich Evening News/SWNS

英イングランド・ノリッジの「ルパ・ピザ」の料理長、クイン・ジアノラン氏(中央)ら/Denise Bradley/Norwich Evening News/SWNS

(CNN) ピザの具材としてパイナップルを認めるか、認めないか――。過去数十年にわたり国家や街、家庭内を二分してきた論争に、英国のピザ店が一石を投じた。宅配メニューで新たに発売したパイナップル・ピザに、100ポンド(約1万9000円)の値段をつけている。

論争の始まりは、1960年代にカナダのシェフ、サム・パノプロス氏と兄弟が考案したハムと缶詰パイナップルの「ハワイアン・ピザ」。イタリア料理の常識を破った具材に賛否両論が巻き起こり、その後も熱い意見が交わされてきた。

英イングランド東部ノリッジにある「ルパ・ピザ」の料理長、クイン・ジアノラン氏はパイナップル反対派だ。宅配アプリのメニューでは、新発売のパイナップル・ピザに「まあ100ポンド出せば食べられるよ。一緒にシャンパンも注文を。それ行け、人でなし」と、憎まれ口のコメントを添えている。今のところ注文はないという。

メニューに並ぶナポリ、ミートボール、ペパロニなどのオーソドックスなピザは、高くても2700円ほどだ。

「パノプロス兄弟は伝統的なイタリア料理に中華の甘酸っぱい味を混ぜ込んだ。好き嫌いは極端に分かれる」と、ジアノラン氏は指摘する。

地元紙ではパイナップル・ピザへの賛否を問う世論調査が進行中。賛成票が上回ったら、店内で提供する「今月のおすすめメニュー」にも載せる約束だ。現時点で賛成は62%。ただし、店内メニューの値段も100ポンドにするかどうかは未定だという。

パイナップル・ピザをめぐる論争では、2017年にアイスランドの大統領が禁止令を出したいと発言して騒ぎになり、釈明を強いられた例もある。

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