韓国・現代自動車、米国に3兆円投資へ 製鉄所建設など
ニューヨーク(CNN) 韓国の現代自動車は24日、米国に200億ドル(約3兆円)を投資し、南部ルイジアナ州での製鉄所建設などに充てる計画を明らかにした。
現代自動車グループの鄭義宣(チョンウィソン)会長とトランプ米大統領、ルイジアナ州のランドリー知事が同日午後、米ホワイトハウスで発表した。
製鉄所は同社が米国に設ける初の鉄鋼生産施設。トランプ氏によれば、南部アラバマ、ジョージア両州にある同社の自動車工場に鉄鋼を供給する。生産量は年間270万トン超で、1400人以上の雇用創出が見込まれる。
鄭氏は、米国への投資としては同社創業以来最大の規模だと述べた。ジョージア州の工場についても、2019年に大統領1期目のトランプ氏と韓国ソウルで会談したのがきっかけで開設を決めたと振り返った。
ホワイトハウスのレビット報道官は、SNSへの投稿で「投資が増えて雇用が増え、勤勉な米国民の懐に入る金も増える。すべてトランプ大統領の経済政策のおかげだ」と主張した。

トランプ大統領らとともに計画について発表する現代自動車グループの鄭義宣(チョンウィソン)会長=24日、米ホワイトハウス/AP
トランプ氏は24日午後、「この投資計画は関税がとても有効であることをはっきり示している」と述べた。
トランプ政権は国内産業を保護するためとして、すでに鉄鋼とアルミニウムに対する25%の関税を発動。アジア、欧州から輸入される自動車への関税も来月導入される見通しだ。
外国企業の間では米国への投資で関税の打撃を回避しようとする動きがみられ、台湾の半導体大手TSMCや日本の通信大手ソフトバンクも同様の大規模投資を発表している。