ファストフードで肥満大国になったクウェート、減量手術も急増
クウェート(CNN) オイルマネーに潤う産油国クウェートで、ファストフードの食べ過ぎによる肥満問題が深刻化し、減量手術を受ける人が急増している。
クウェートは世界有数の富裕国になると同時に、世界有数の肥満国になった。世界保健機関(WHO)の統計によると、肥満または太り過ぎの人は、15歳以上の男性の約7割、女性では8割を超す。
クウェートで肥満が問題になった背景には、ライフスタイルの急激な変化が挙げられる。中でも大きな要因となっているのが米国から来たファストフードだ。
ファストフードは湾岸戦争の最中に米軍と共にやって来て、クウェートの食生活の中に定着した。中には地元の人たちの旺盛な食欲を満たすため、さらに肥大化したメニューもある。チーズバーガーを周囲のクラスト部分に配したチーズピザは、大手チェーン「ピザハット」の大人気メニューになった。
マラソン大会出場のため練習に励んでいるという女性(36)はこうした風潮について、「クウェートの人たちは、マクドナルドやバーガーキングを本格的な食事をとるための場所だと思っていて、ジャンクフードだとは思っていない」と話し、ファストフードを食べ過ぎれば健康にどんな影響が出るかを分かっていない人が多いと嘆く。