養蜂場のミツバチ、半数が集団死 原因はストレス?
(CNN) 養蜂場のハチが集団死する「蜂群崩壊症候群」と呼ばれる現象で、今年は米国内で例年を上回る50%あまりのハチが集団死した。ハチの生態に詳しい専門家は、「このままでは養蜂業に未来はない」と警鐘を鳴らしている。
米国の養蜂場では毎年春になると平均30%のミツバチが死ぬ状況が続いていたが、今年の春は、その割合が40~50%にも達したという。
蜂群崩壊症候群についてはこれまでさまざまな要因が指摘されてきたが、確固とした原因は特定されていない。
養蜂業界専門誌の編集者、キム・フロッタム氏は、「養蜂場のハチはストレスに満ちている」と指摘する。トラック上の飼育環境では幼虫のための餌を十分に生産する能力がそがれ、吸血ダニやウイルス感染の被害で寿命が大幅に縮小。養蜂場はダニを駆除するために複合剤の使用を強いられる。
こうした状況の中で、「ミツバチは自分たちを追い込む手段に四方を囲まれている」と同氏は言い、ハチたちも養蜂場もそのストレスをコントロールできていないことが最大の要因ではないかと推測する。