ケプラー宇宙望遠鏡が故障、太陽系外惑星探査に暗雲
太陽に降る「炎の雨」
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は15日、宇宙望遠鏡「ケプラー」の方向制御に使われていた部品が機能しなくなったと発表した。
NASAによると、ケプラーは14日、方向制御に必要な「リアクションホイール」という部品の1つが回転しなくなり、太陽光パネルが太陽と反対の方向を向く「セーフモード」に陥っているのが見つかった。管制とも断続的にしか通信できなくなったという。
現在、動かない部品の復旧が可能かどうか、または別の手段で制御できるかどうかを見極めている段階だという。
NASAのグランスフェルド副長官は「まだ終わったとは言わない」と希望をつなぐ一方で、地球から6000万キロ以上離れた距離にあるケプラーは「助けに行くことのできない場所にある」と肩を落とした。
リアクションホイールは4個あり、望遠鏡の方向を正確に調整するためにはそのうち3個を必要とする。しかし2012年7月にも1個が故障し、現在は2個しか機能していない状態だという。
ケプラーは2009年に打ち上げられ、これまでに132個の太陽系外惑星を発見してきた。計画は3年半~6年間の予定で進められていたが、たとえ復旧できなかったとしても、今後2年間は研究を続けられるだけのデータを既に得たとNASAは話している。