海軍スパイの秘密兵器、ロボットクラゲの開発進む 米
(CNN) 海中を優雅に漂う大型クラゲ。だがその実態は米海軍のスパイ――。そんなロボット「サイロ」が米バージニア工科大学で開発されている。
サイロは幅約1.7メートル、重さ約77キロの自泳式クラゲ型ロボット。米海軍の研究所が資金を提供し、500万ドル(約5億円)の予算をかけたプロジェクトの一環として開発された。
サイロの名は、クラゲの中でも最大級の大きさを誇るキタユウレイクラゲの学名「サイアネア・カピラータ」から付けられた。アルミニウム製の8本の腕を柔らかいシリコンで覆い、本物のクラゲが海中を泳ぐ動作を再現している。
開発者の1人で同大学生のアレックス・ビヤヌエバ氏は、「外観、動き、全体的な雰囲気など、できるだけ自然の生き物に近付けようと努めている」と説明する。
本体の中心にある制御ボックスは「脳」の役割を果たし、海中に入れるとあらかじめプログラミングされた動作に従って活動する。いずれはカメラなど偵察用の道具も装備する予定だという。
「クラゲの強みの1つは相手に脅威を感じさせないこと」「もしも自分がサメとクラゲを見かけたとして、両方ともロボットだと分かったら、間違いなくサメの方に注意を払うだろう」とビヤヌエバ氏は言う。