海軍スパイの秘密兵器、ロボットクラゲの開発進む 米
同大の研究チームは2012年にも「ロボジェリー」という試作品を発表しているが、この時のロボットは人の手ほどの大きさだった。
これをさらに大型化したのは、「機材を搭載できる余地を増やし、より複雑なミッションを達成できるようにするため」(ビヤヌエバ氏)。また、大きくすることで、移動の際のエネルギー効率を高める目的もあるという。
電源は充電式のニッケル水素電池を使っており、1度に泳いでいられる時間は約4時間という制約がある。「プロジェクトの目標は、できるだけ長く活動でき、できる限りメンテナンスを必要としないロボットを開発すること。いずれは何週間でも何カ月でも海の中にいられるようにしたい」とビヤヌエバ氏。
現在、ニッケル水素電池に代わる電力源として、太陽光や波などを発電に利用することや、微生物燃料電池を使って海水中の栄養を取り込むといった斬新な方法にも目を向けているという。
実際に配備できるまでにはまだ何年もかかる見通しだが、クラゲロボットは軍のスパイ活動にとどまらず、魚の群れの研究、海流の観察、海上に流出した原油の除去など、さまざまな用途への応用が期待されている。