サーフボードと水上バイク一体型、救助艇「ASAP」の開発進む
(CNN) サーフボードと水上バイクを合わせたような乗り物で、おぼれる人の救助に向かう。その名も「至急」を意味する救助艇「ASAP」を英国の技術者が考案した。
英ラフバラー大学でデザインを学んでいたロス・ケンプ氏は、水難救助の講習を受けた際にASAPの設計を思い立った。救助の現場には適当な乗り物がなく、水上バイクやサーフボードを転用しているケースが多い。最初から救助専用の設計をしようと、何カ月もかけて現場を研究し、効率的なデザインを考えた。自宅の裏庭で最初の試作版を完成させたのは、大学時代最後の年だった。
世界保健機関(WHO)によると、世界で起きる事故死のうち、水死は3番目に多い。しかし燃料費の高騰などから、水難救助の拠点にガソリン式の水上バイクなどを備えられないケースが目立っている。
ASAPは1人で飛び乗ってすぐに発進できる手軽さや、救助した相手を素早くすべり込ませることのできるスペース、滑らかに走れるV字型の船体などが特長だ。