未来型シャワー、水も熱も再利用 年間13万円節約
(CNN) たった5リットルの湯を循環させるだけで、快適にシャワーが浴びられる。スウェーデンの産業デザイナーが開発した未来型シャワーを使えば、水道光熱費を大幅に節約することができるという。
宇宙船では新たな水を補給しないまま、飛行士たちが何年間も生活する。地球上でも同じことができるはずだ――。産業デザイナーのメルダッド・マジュビさんはそう考えて、シャワーの湯を浄化、リサイクルする「オルブシス・シャワー」を開発した。
宇宙船内と同じように、「閉じたループ」の中で水を循環させる仕組みだ。シャワーヘッドから出てきた湯を排水口に集め、一瞬のうちに飲料水レベルまで浄化したうえで、再びシャワーヘッドへ吸い上げる。短時間でリサイクルするため湯の温度はほとんど下がらず、ほんのわずかな再加熱で済む。湯の勢いが強く、安定しているのも特長だ。
通常10分間のシャワーで使う湯の量は約150リットルとされるが、オルブシス・シャワーなら約5リットルと30分の1に抑え、それを繰り返し使うことができる。結果として水の消費を9割以上、エネルギー消費を8割も減らせる計算。年間の水道光熱費にして1000ユーロ(約13万円)の節約になるという。