中国の月探査衛星、12月に打ち上げ 軟着陸も予定
(CNN) 中国の国家国防科学技術工業局は26日、無人月面探査車を搭載した探査衛星「嫦娥3号」を来月初旬に打ち上げる計画を明らかにした。
国営新華社通信が同局の発表として伝えたところによると、嫦娥3号は長征3号ロケットで四川省から打ち上げられる。
搭載する探査車の名前は、公募により「玉兎号」に決定した。中国で初、世界では旧ソ連が1976年に送り込んだルナ24号以来の月面軟着陸を目指す。6つの車輪と4台のカメラなどを備え、3カ月以上にわたって土壌などを採取しながら月面を走り回る。
着陸地点は正式に発表されていないが、「虹の入り江」と呼ばれる場所を目指すとの見方が強い。
月の周回軌道上では現在、米航空宇宙局(NASA)の探査機LADEEが大気やちりの観測を進めている。NASAの担当者は、玉兎号の着陸で立ち上るほこりが観測結果に影響を及ぼす可能性があると懸念を示した。
中国は月探査計画を、軌道を周回する第1段階、探査機を着陸させる第2段階、地球に戻る第3段階に分けていて、今回のミッションは第2段階に相当する。