マナティーの絶滅危惧種指定を見直しへ 米環境当局
(CNN) 米魚類・野生動植物局は1日、海洋ほ乳類マナティーの絶滅危惧種への指定について見直しを始めたと明らかにした。
対象となるのはフロリダマナティーを含む西インドマナティー。この見直しは地元団体「セーブ・クリスタルリバー・インク」が請願や訴訟などで求めていた。団体の代理人を務める弁護士によれば、たとえ指定が解除されても政府によるマナティー保護に必ずしも変化はないという。
「だが指定を見直さなければ――科学的には変更が必要なのは明らかだ――環境監視に対する信頼性に傷がつく。あらゆる種、あらゆる環境問題にとっていい話ではない」と弁護士は団体のウェブサイトで主張している。
一方、保護団体「セーブ・ザ・マナティー・クラブ」のパトリック・ローズ事務局長は地元紙に対し、餌である海藻の不足や繁殖地の減少など、問題はまだ残っていると主張。指定を外さないよう求めて戦っていくと述べた。
フロリダ州の海にどのくらいのマナティーがいるか、正確な数は分かっていない。同州全域で2011年に行われた調査では約4800頭いたとされているが、呼吸のために4分ごとに海面と水中を行き来するマナティーの具体的な生息数を把握するのは困難だ。
マナティーは1967年に米政府が初めて絶滅危惧種のリストを作った時から指定を受けている。