地雷探知に結核の検出、ネズミが人命救助に活躍 アフリカ
そこでウィートジェンスさんは2006年、モザンビークの地雷原で「ヒーローネズミ」の実験に着手した。
当時のモザンビークは1992年まで続いた内戦の影響で世界最悪級の地雷国だった。アポポがこれまでに除去した地雷は6693個、小火器や弾薬2万9934発、爆弾は1087発。年内には同国から地雷を根絶できる見通しだ。
「国内総生産(GDP)は伸び、かつては成長不可能だった経済も大きく発展した。社会に与える影響はとてつもなく大きい」とウィートジェンスさんは話す。
アポポが次の目標とするアンゴラは、世界で3番目に地雷数が多いとされる。ノルウェーの支援団体と組んで、今後3年で地雷の大幅な削減を目指す。
一方、結核については、世界保健機関(WHO)が2005年にアフリカの結核危機を宣言したことを受けて、ネズミを使った結核発見に乗り出した。アフリカの結核検査は精度が低く、エイズの影響もあってあまり信頼できなかったという。