米無人宇宙船、約2年の飛行終え帰還 ミッションは謎のまま
ロサンゼルス(CNN) 米空軍の無人宇宙船「X―37B」が2年近くに及んだ任務を終えてこのほど地球に帰還した。空軍は依然として同船で行ったミッションの詳しい内容を明らかにしていない。
空軍によると、X―37Bは現地時間の17日午前、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地に着陸した。
X―37Bは小型スペースシャトルのような姿をした宇宙船で、全長約8.9メートル、高さ2.9メートル、翼の幅は4.5メートル、重さ約5.5トン。2012年12月11日にフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた。
この時点で飛行予定期間は約9カ月と発表されていたが、実際に軌道上を周回していた期間は674日に及んだ。
「最新鋭、最先端の再突入型宇宙船」と形容される同船だが、任務の内容については、先端の航行制御システムや断熱システムなどの技術実験といった一般的な内容しか公表されていない。
このため宇宙爆撃機説や中国の宇宙ステーションを標的とする偵察機説など、さまざまな憶測も飛び交った。
X―37Bの飛行は今回が3度目。再度の打ち上げが行われる可能性もある。空軍は「目的を果たすためには複数回のミッションが必要になる。回数はまだ未定」と説明している。