月誕生の謎を探るプロジェクトが資金集め、出資者には特典も
ニューヨーク(CNNMoney) 月面掘削プロジェクトの構想を描く英企業ルナ・ミッションズが、資金調達サイト「キックスターター」で出資者を募っている。月にロボットを送り込んで地面を掘削する計画で、1カ月で100万ドル(約1億1700万円)を集めたい考えだ。
出資者を集めるための特典として、60ポンド(約1万円)を出資した人にはデジタルメモリーボックスを提供する。このボックスはタイムカプセルに入れて月に届け、地面に埋めてもらえるという。
同社創業者のデービッド・アイロン氏は、「少数の航空宇宙機関が多額を出資するのではなく、世界中のたくさんの人に少額ずつ出資してもらって資金調達の常識を覆したい」と話す。
集まった100万ドルは第1段階としてプロジェクト開発と設計に充てる。実際に月に到達するためには10億ドル(約1170億円)近い資金が必要になる。
このプロジェクトの目標は、「月がどこから来たのか」という謎を解明することにある。現在の説では、40億年以上前に地球が火星ほどの大きさの天体と衝突し、その時に放出された物体の中から5億年かかって月が形成されたと考えられている。
同社は月の岩盤を掘削して成分を分析することにより、この説を実証したい考え。過去最高となる20メートル以上の掘削を目指す。
この掘削でできた穴に、出資者から託されたデジタルメモリーボックスを埋める予定だ。