二重棺の主は女性と判明 リチャード3世の遺骨近くで発掘
レスター周辺の当時の記録から、女性の名は「エマ」で、「ジョン」という人物の妻だった可能性がある。しかし女性の職業や外見、死亡年齢などについての情報はなく、DNAを提供できる子孫も見つかっていないため、確認するのは不可能に近い。研究チームを率いる考古学者のマシュー・モリス氏は「身元は永遠に分からないだろう」と、悲観的な見方を示す。
レスター大学によれば、修道院跡にはリチャード3世のほか9人が埋葬されていた。このうち遺骨が発掘された3人はいずれも女性と判明している。
モリス氏の研究によると、ほかの遺骨が棺に納められ、手厚く埋葬されていたのに比べ、戦場で命を落としたとされるリチャード3世の墓穴は小さく、無造作に埋められた様子が際立っていたという。
リチャード3世の遺骨は今月、近くのレスター大聖堂に改めて埋葬されることになっている。