二重棺の主は女性と判明 リチャード3世の遺骨近くで発掘
(CNN) 15世紀のイングランド王、リチャード3世の遺骨が見つかった場所の近くで発掘された二重構造の棺(ひつぎ)を調べていた研究チームは1日、棺の中の人物が女性だったと発表した。女性の身分などについてはほとんど手掛かりがないという。
棺はイングランド中部レスターの修道院跡で2013年に発掘された。12年にはここで、1485年に戦死したリチャード3世の遺骨も発見されていた。
大理石の棺の中に十字架を刻んだ鉛の棺を入れるという二重構造になっていたこと、修道院の祭壇近くに埋葬されたとみられることなどから、棺の主は中世の騎士か修道院の高僧だろうと推定されていた。
ところが棺を開けたところ、中には年配の女性の遺骨が納められていた。女性が亡くなったのは14世紀ごろとみられる。高位の人物だったとの仮説に変わりはなく、修道院に多額の寄付をした篤志家とも考えられる。
遺骨を分析したレスター大学のチームによると、女性は当時高価だった魚や肉を中心に、たんぱく質の豊かな食生活を送っていたことも分かったという。