米空軍の「秘密の宇宙船」が打ち上げ 太陽光推進の実験機も
(CNN) 米空軍の無人宇宙船「X-37B」を搭載したロケットが20日、フロリダ州ケープカナベラルの空軍基地から打ち上げられた。
X-37Bは再利用可能な実験宇宙船で、打ち上げは今回で4度目になる。ロケット「アトラスV」の2段目の「セントール」から切り離されて、地球の軌道に到達する見通し。宇宙には数年間滞在でき、前回は昨年10月まで674日間軌道上にあった。
空軍はX-37Bが宇宙で何をしているのか明らかにしていない。このためメディアから「秘密の宇宙船」というあだ名がつけられている。
X-37Bの切り離しに続いて、セントールからは小型衛星の「キューブサット」10機も放出される。
このうちの1機は、テレビ司会者として有名なビル・ナイ氏が代表を務める非営利団体、プラネタリー・ソサエティが保有するもので「ライトセイル」と呼ばれる。ナイ氏は米資金調達サイトのキックスターターで同プロジェクトへの出資を募っていた。
ライトセイルは食パン一斤分ほどの大きさでキューブサットに格納され、宇宙に到達すると約32平方メートルの太陽光パネルを展開する。太陽光発電による宇宙船の航行が可能なことを実証する狙いがある。
キューブサットにはほかに米国家偵察局、航空宇宙局(NASA)、海軍兵学校、空軍研究所などの衛星が搭載されている。