富山湾に巨大イカ出現、一緒に泳いでビデオ撮影も
東京(CNN) 富山県の富山湾にダイオウイカが迷い込み、埠頭(ふとう)近くで漁船の下を泳いだり水面近くまで浮上したりする姿が観察された。報道によると、数時間にわたって湾内を泳ぎ回り、やがて外洋に泳ぎ去ったという。
ダイオウイカが富山湾に出没したのはクリスマスイブの24日。体長は推定約3.7メートルとダイオウイカにしては小ぶりで、幼体だった可能性もある。その姿は水中カメラでビデオ撮影され、「ダイビングショップ海遊」を経営する木村昭信さんは至近距離で一緒に泳ぐことに成功した。
木村さんはCNNの取材に対し、恐怖よりも好奇心の方が先に立ち、海に飛び込んで接近したと語った。イカの体に傷などはなく元気そうな様子で、墨を噴き出したり木村さんの体に足を巻き付けようとしたりしたという。
木村さんは発見場所から数百メートル離れた沖合までイカを誘導し、深海に消えていく姿を見送った。
魚津水族館の学芸員、伊串祐紀さんによると、ダイオウイカが漁業網にかかったという報告は昨シーズだけで16件あった。11月から始まった今シーズンでは初めての目撃情報だったが、これから増える可能性もある。ただ、停泊している漁船の周りを泳ぎ回るのは非常に珍しいという。
ダイオウイカは成長すると体長13メートルにもなる。普段は深海に生息するイカが湾に迷い込んだ理由は分かっていない。