南極融解で海面急上昇、今世紀中に1メートル 最新研究

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海面上昇のペースは2013年時点の国連予測を大幅に上回っている

海面上昇のペースは2013年時点の国連予測を大幅に上回っている

(CNN) 地球温暖化で南極大陸の氷が融解すると、今世紀末までに海水面が1メートル上昇する可能性がある。科学誌ネイチャーで31日に発表された論文が明らかにした。

南極大陸以外でも氷が融解することを計算に入れれば、海水面の上昇は2013年の国連の予測を大きく上回る約1.5~1.8メートルに拡大する恐れがあるという。

この論文はマサチューセッツ大学のロバート・デコント氏とペンシルベニア州立大学のデービッド・ポラード氏が手がけたもので、南極大陸の氷の融解が引き起こす海水面の上昇は2500年までに15メートルに及ぶとしている。

デコント氏はCNNに対し「温室効果ガスの排出が続く最悪のシナリオでは、海岸線の地図を文字通り書き直すことになるだろう」と述べた。

温室効果ガスの排出が現在の水準で続けば、22世紀半ばまで、海水面は10年あたり30センチ以上の割合で上昇する可能性がある。

デコント氏は「最初に氷の融解が進むのが南極大陸の西だった場合、北米は海水面の上昇の影響をまともに受けることになる。実際に氷が最初に失われるのはこの部分ではないかと考えられている」と説明した。

それでも温室効果ガスの排出削減に着手する時間は残っていると同氏は指摘する。

「この研究を通し、最悪のシナリオは数年前に考えられていたものより深刻な結果を引き起こしかねないことが分かった。だがその一方で、(国の)政策が海水面の上昇問題の行方を大きく左右することも示された。完全に手遅れというわけではない」とデコント氏は強調した。

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